
本記事では、ロシア語の動詞について解説していきます。
この記事を書いている私は、ロシアのウラジオストクへ10か月間、語学留学をしロシア人の先生にロシア語を学びました。
ロシア語は難しい言語ですが、ロシア語を勉強している方たちのお役に立てるよう、分かりやすく覚えやすく書いています。
✅本記事の内容
1.ロシア語の動詞について

最初に、ロシア語の動詞について簡単に説明します。
ロシア語の動詞は語尾がいくつかの形に変化します。そして、変化する前の基本の形を「不定形」(英語でいう原形のこと)と言います。動詞の不定形の多くは、「-ть」で終わります。
動詞の語尾が変化するとはどういうことか。
ロシア語の人称代名詞(「私」「あなた」など)を学んだ時に、6つの形がありましたよね。
я (私) | мы (私たち) |
ты (君) | вы (あなた・あなたたち) |
он / она / оно(彼/彼女/それ) | они (彼ら・それら) |
人称代名詞が6つあるように、動詞の語尾がそれぞれの人称代名詞の形に合うように変化します。
「覚えるの大変そう、、」と思うかもしれません。
結論から言うと、動詞を覚えるのは確かに大変です。でもそれは英語や他の言語でも、覚えるのは苦労します。
しかし、動詞の変化の仕方には、ルールがあるので、そのルールを覚えればこっちのものです!
ルールに従わない不規則な動詞もいくつかあるので、それは個別に覚える必要がありますが、それは後々。
まずは、基本的な動詞から見ていきましょう。
ロシア語の動詞は、2つのグループに分かれます。
グループ①、グループ②と表現しているので、まずはグループ①から学んでいきましょう。
2.動詞:グループ①

グループ①の動詞は、最も多いグループです。
早速ですが、まずは見てみましょう。
знать(知る)という動詞を例に出します。ロシアの語学学校で最初に習ったのがこの動詞です。
знать(グループ①):知る | |
я знаю | мы знаем |
ты знаешь | вы знаете |
онона знает | они знают |
動詞の語尾が変わっていますよね。
不定形の「-ть」を取り、語尾をそれぞれ変化させます。変化している箇所を赤い文字にしています。
動詞の語尾(グループ①) | |
я -ю | мы -ем |
ты -ешь | вы -ете |
онона -ет | они -ют |
ーВы знаете, кто это?(この人が誰か知っていますか)
ーНет, я не знаю.(いいえ、知りません)
ーТы не знаешь, где Виктор?(ビクトルがどこにいるか知りませんか)
ーОн дома.(彼は家にいます)
覚えておきたいグループ①の動詞をいくつか挙げます。
動詞の不定形と意味を覚えれば、あとはルール通りに動詞の語尾を変化させればOKです!
動詞の語尾の変化パターンは必ず覚えてください!リズムよく繰り返すと良いかもです。
изучать(グループ①):勉強する | |
я изучаю |
мы изучаем |
ты изучаешь | вы изучаете |
онона изучает | они изучают |
Я изучаю японский язык.(ヤー イズチャーユ イポーンスキー イズィック)
「私は日本語を勉強しています。」
Я изучаю русский язык.(ヤー イズチャーユ ルースキー イズィック)
「私はロシア語を勉強しています。」
Я изучаю корейский язык.(ヤー イズチャーユ カリースキー イズィック)
「私は韓国語を勉強しています。」
3.動詞:グループ②

次は動詞のグループ②を見ていきます。
グループ②の動詞говорить(話す)を例にしてルールを説明します。
говорить(グループ②):話す | |
я говорю | мы говорим |
ты говоришь | вы говорите |
онона говорит | они говорят |
動詞の語尾(グループ②) | |
я -ю | мы -им |
ты -ишь | вы -ите |
онона -ит | они -ят |
グループ②は、「и」に変わります。
グループ①と違うところは、「ешь」→「ишь」に変わっていること。
あと、「-ют」→「-ят」に変わっていることです。全く別のものに変わるわけではないので、覚えれると思います。
Я говорю по-русски хорошо.(ヤー ガバリュー パルースキー ハラショー)
「私はロシア語を上手に話します。」
Он говоришь по-японски отлично.(オーン ガバリーシ パ イポーンスキー アットリーチナ)
「彼は日本語をとても上手に話します。」
Вы говорите по-английски чуть-чуть?(ヴィー ガバリーチェ パ アングリースキー チューチチューチ)
「あなたは英語を少し話せますか?」
4.「~語」の言い方

ここで、気づいた人もいるかもしれません。
「изучать русский язык」 と、「говорить по-русски」がありますよね。
「изучать по-русски」、「 говорить русский язык」は間違えです。その違いを説明します。
русский язык :「ロシア語」という意味です。これは「что(何)」を表します。
по-русски :「ロシア語で」という意味で、副詞的に使います。「как(どのように)」を表します。
ロシア語で話すとか、ロシア語で(本を)読むとか。
①русский язык
「ロシア語」という意味です。「что(何)」を表す。
例えば、ロシア語を勉強するとか、ロシア語を覚えるとか、ロシア語を知っているとかです。
英語でいうと目的格みたいな感じで使われます。
Они изучают русский язык.「彼らはロシア語を勉強しています。」
Я учу русский язык.「私はロシア語を覚えています。」
Вы знаете русский язык?「あなたはロシア語を知っていますか?」
②по-русски
「ロシア語で」という意味で、副詞として使います。「как(どのように)」を表します。
ロシア語で話すとか、ロシア語(を使って)で本を読むとか。
Она говорит по-русски очень хорошо.「彼女はとても上手にロシア語で話します。」
Я читаю книгу по-русски.「私はロシア語で本を読みます。」
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
他にも、私のおすすめの参考書を紹介している記事もあるので、ロシア語の参考書に迷っている方はこちらの記事もおすすめです。現在ロシアで暮らしていますが、実際に私がロシアへ持って行き、今でも見返して勉強している参考書です。
たった2冊なので、そんなに長くないです。本気で分かりやすいので、これを使って勉強してみたら知識がつくと思います。
記事に飛ばなくてもいいように本のリンクだけも載せておきます。